ヴォーカリスト 鈴木雅之さん。三度目のご来店の今回は、オフタイムについて。日々お忙しく、たくさんのメディアでお姿を拝見する鈴木さんですが、プライベートはミステリアス。いったいオフタイムはどのように過ごしていらっしゃるのか、お伺いしてみました。

--オフタイムの楽しみについてなどお伺いしようと思うのですが。鈴木さんて、あまりそういうことをメディアでお話なさってたりしない印象があるのですが。もしかしてそういった話題はあまりお好きではありませんか?
鈴木:いやいや、そんなことはないよ。ないんだけど・・・、だから俺さ、「趣味:鈴木雅之」なんだよ。あんまりオンタイムとオフタイムの区別がないっていう感じなんだよね。たとえばさ、休みの日に何をしてるかっていうと、ある時は自分が過去出演したテレビ番組やライヴ等を、古いビデオからDVDに焼き直したりね(笑)。莫大な量なんだけどビデオも劣化してくるからそろそろデジタルにしておかないと!まあ結構、作業的には面倒くさいんだけど、そういうことがね、全然苦じゃないんだよね。見ながら、「うわー若いなあ!」なんて言って、ひとりでも楽しくてしょうがない。音楽的にも、いろいろ新しい発見があったりするし。
--それでまた、次回作についてのアイデアなんかも生まれてしまったり
鈴木:そうそう、結局何やってても仕事につながっていくし、仕事はまた遊びでもあるし。自分の持っているレコードの整理なんかもよくやるね。レコードのコレクションは趣味だから、何千枚とあるんだけど、やっぱり時間が経てば、レコード盤を入れる薄いビニールカバーがよれてきたり変色したりと、いろいろあるわけ。今はネットで、そういうものもまとめて大量に買えるから、注文してね、届いたらこう・・・黙々と(笑)。
--ジャケットからレコードを取りだして、新しいビニールに入れ替えて・・・。何かそうやって過ごしている鈴木さんを想像すると、粛々とした儀式的な雰囲気すら漂っていそうですね。
鈴木:心底リラックスできるし、リフレッシュにもなるんだよね、そういうことやってると。音楽を仕事にしてるからプライベートでは音楽から離れたいとか、まったく思わない。そういえばこないだね、ある仕事で、『好きなレコード100選』みたいなことを依頼されてやったの。それこそ、その何千枚とある中から、一枚一枚選んで。音楽好きな人ならわかると思うんだけど、一口に「好きなレコード」って言われても、このシチュエーションだったらこれを聴きたいとか、いろいろあるじゃない。そう簡単にパパッと選べない。選んでるうちに聴きたくなって、一枚じっくり聞き込んじゃったりね(笑)。
--それは・・・物凄く遠大な作業じゃないですか。時間がいくらあっても足りないというような。
鈴木:でも楽しくやれちゃう。で、もう廃盤になっているのもあるから、ジャケット撮影とかで必要かなと思ってそれ全部持っていったんだよね、でっかいトランク持ってって。
--それも凄い。相当な大荷物ですよね。
鈴木:うん。でも嫌じゃない。というより100枚も選べて嬉しいよね、ベスト10を選ぶほうが俺にとっては辛いことだね。でね、そうやって100枚持って行ったということはさ、その仕事終わったら、持って帰ってまたそれを整理して棚に戻さなくちゃいけないわけなんだよ。
--それすら楽しくやれてしまうんですね。
鈴木:そう。結構そういう地味なことに、一生懸命になれちゃう性質なんだよ。敢えて楽しみを探しにいかなくても、いくらでも身のまわりのことで楽しめちゃう。せっかくの休みにそんなことで1日使っちゃうの、って言われる時もあるけど、俺としては物凄く充実した時間なんだよね。
--お話聞いてるだけで、楽しそうな鈴木さんの姿が目に浮かぶようです。
鈴木:そうでしょう?(笑)。 もちろんお酒飲みにいったり、みんなで遊びに行くこともあるんだけど、そういうことと、レコードの整理は俺の中では同じことだし、もっといえば仕事で歌を歌うことだって同じだって言えてしまうところがあるわけ。結局、「自分にとって楽しいこと」っていう意味で、全部つながってっちゃうんだよね。
--「趣味:鈴木雅之」は、言葉を変えれば「人生そのものを楽しむ」ってことなんですね。
鈴木:そういうことになるのかな。自分はただ好きで楽しいと思えることをやってるだけだけど、まあ「趣味」って要するにそういうことだよね。
鈴木さんのプライベートタイム、音楽からイメージするゴージャスな雰囲気からすると、意外と思われた方も多かったのでは? 次回はお酒にまつわるお話。ボンベイ・サファイアとのコラボレーションカクテル「Martini Duet」についてもお伺いします。