「ギムレットにはまだ早すぎる」
ギムレットといえば、レイモンド・チャンドラーの名作『長いお別れ(THE LONG GOODBYE)』の、この有名なセリフを思い浮かべる人も多いだろう。

私立探偵フィリップ・マーロウが探偵小説の王道なら、ギムレットもまた、誰もが知るカクテルの王道である。
今回ご紹介するオリジナル・カクテル「サファイア・ギムレット」は、バーテンダー・寒河江佳史氏によって、キウイ・シロップがフィーチャーされ、さらに重層的に、新たな味わいが楽しめる。
ボンベイ・サファイアの凛としたシャープな味わいを中心として、フルーティなキウイとライムの酸味と甘味が程よく絡む。甘過ぎず辛すぎず、すっきりとした後口に仕上げたこのカクテルならば、多くの人にしっくりくるはず、と寒河江氏。
小説でも、ギムレットの色の美しさの描写があるが、「サファイア・ギムレット」もまた、幻想的なグリーンが印象的だ。軽く鼻をくすぐる爽やかなペパーミントやレモンピールの香りも、これからの季節に相応しく、清涼感に溢れている。カクテルの醍醐味が、味だけでなく、香りや色も魅力のひとつであることを、思い出させてくれる一杯だ。
ちなみに先の小説に登場するギムレットは、その記述のとおりに作ると、かなり甘く出来上がってしまうのだそうだ。友人が好んだやけに甘過ぎるギムレットを無理に飲み、彼との苦い思い出を反芻するフィリップ・マーロウ。マーロウが、もしこの新しい味わいの「サファイア・ギムレット」を飲んだらどう評するだろう?そんなことを想像するのも楽しい。
<レシピ>
ボンベイ・サファイア45ml、キウイ・シロップ15ml、ライムジュース15ml、ペパーミント・リキュール2tps
<作り方>
ボンベイ・サファイア、キウイ・シロップ、ライムジュース、ペパーミント・リキュールを合わせ、シェイクする。ミントチェリーを飾り、グラスに注ぎ、軽くステアする。レモンピールを絞って香り付けをする。
このカクテルが飲めるお店:「BAR FRAU」
バーテンダー:「BAR FRAU」寒河江佳史氏