今年で6回目を迎えるデザイナーグラス コンペティション日本大会。このグラスコンペティションでは、これまでもボンベイ・サファイアの世界を斬新かつ個性的に表現した素晴らしい作品を、学生たちが提案してきた。
日本らしさがあふれるものから、マティーニグラスという概念をくつがえすようなものまで、学生たちの生み出すアイディアはエネルギーに満ちているものばかり。今回は、その作品群の中から、過去にグランプリに輝いた優秀作品の数々を紹介していきたい。
▼第1日本大会(2003) グランプリ作品
早稲田大学大学院 建築学科
竹山賢
「SHAZA」
日本を代表するものとして、茶道の精神“和敬静寂”にインスパイアされたという茶筅(ちゃせん)をモチーフにしたデザインがグランプリに選ばれた。世界で闘えるものとして、和を感じさせるデザインと、デザインそのものの楽しさ、そして素材を巧みに使ったことが評価された。

▼第2回日本大会(2004) グランプリ作品
広島市立大学院 芸術学研究
原田鉱佑
「タイトルなし」
ボンベイ・サファイアの美しいボトルデザインの切り口をグラスに与えることでこの形状が得られた作品。
発想の新鮮さと、「グラス」ではなく「ボトル」に着目した、他のどのデザインにもないアイデアということがポイントとなった。

▼第3回日本大会(2005) グランプリ作品
桑原デザイン研究所 デザイン専攻科 スペースデザインコース
相原祐基
「the Dress of Martini Glass」
ボンベイ・サファイアがカクテルのおいしさを引き立てるのと同様に、ドレスが女性の美しさを際だたせるということに着目した作品。1枚のガラスをねじるという発想を完遂した点が評価された。このシェイプがもっともマティーニグラスらしいシェイプだという評価も。

▼第4回日本大会(2006) グランプリ作品
多摩美術大学 生産デザインプロダクトデザイン専攻
鈴木啓太
「掌 TANAGOKORO」
“器”、そして、手で水をすくって“飲む”という行為にインスパイアされた作品。ボンベイ・サファイアの厳選された素材を自分の手で感じてみたいという想いが形になった。手をかたどった、原初的なイマジネーションが評価された。

▼第5回日本大会(2007) グランプリ作品
京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科デザイン科学専攻
鷲尾和哉
「BLUE ROSE」
ボンベイ・サファイアのもつ上品で繊細な味わいから、孤高に咲く一輪の青い薔薇を連想させた作品。
繊細なカッティングを施した外観と、コンセプト、そしてマティーニを注いだ時のビジュアルの美しさ。全体的な完成度の高さが評価された。
このコンペティションが開催されてまだ5回ではあるが、本当にさまざまなデザインが提案されてきた。その理由は、マティーニグラスのシンプルさにある。カクテルを注ぐ本体(ソーサー)、その本体を支える脚(ステム)、そしてテーブルとの接点である台(プレート)という3つの構成からなっている。このシンプルな構成をデザインするには、困難が伴う。しかし、シンプルだからこそ、そのアプローチが異なることでデザインはここまで多様化する。
今年もまた、今までには見られなかったアプローチでデザインされた作品が揃っている。一次選考を通過した作品の中からどの作品が栄光に輝くのか。二次選考の行方を注目していただきたい。